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サッカーコラム

都立三鷹高校サッカー部OB  取材記


             RA東京 ホームページ委員会  河合泰男 記 


日時  20131214()  17:00
20:00

                
 1214日、都下立川市の某所にてRA東京の長坂会長を囲み、
年末恒例の都立三鷹高校サッカー部OB会が開催されました。

ご存知の方も少なからずおられると思いますが、
1963年、長坂会長により創部された由緒正しいサッカー部です。
今年はちょうど創部50周年という節目の年でもありました。
(ほとんど忘れられており、特別なことは何もありませんでしたが…)

1963年といえば、1969年に読売クラブとして創設された「東京ヴェルディ」より古い歴史があることになります。

このOB会は高校全体のOB会とは別に、長坂会長に直接サッカーの手ほどきを受けた
1期生から4期生までの、謂わば長坂チルドレンのみで毎年行われるスペシャルなものです。

 

 我々が現役で働き盛りの頃は、なかなか大勢で集合することもできず不定期でしたが、
人生も後半になり10年程前からは、毎年12月に忘年会を兼ねて集まっております。
それでも我々チルドレンは仕事やサッカーで時々欠席することもありましたが、長坂会長は皆勤賞のはずです。

三鷹高校OB会

今回もご出席いただき、集まった20人のチルドレンと共に、
いつもながら思い出話や近況報告で楽しい一時を過ごすことができました。
集合写真で頭髪だけを見ると、誰が先生で誰が生徒だったのか、判断に迷うようになってしまいました。
これが50年、半世紀の時の流れを感じさせ、とても愉快でありほのぼのとした雰囲気を会場に醸し出します。

 

どこのOB会も同じかもしれませんが、全員オーバー60にもかかわらず、
この時ばかりは少年の心に戻るものですね。
シワはあっても髪が少なくなっても、顔つきまで少年になってしまいます。
その空間がまるでタイムマシンのように思えてきます。

半世紀も経ちますと、毎年同じ話題が繰り返されることが多くなります。
それでもそれが昨日あったことのように新鮮に聞こえるのも不思議な現象です。
同じ話をしに行くのに、飽きもせず毎年この日が来るのを楽しみに待つ心理も、
はたからみれば滑稽なことかもしれません。でも本人達にとっては特別な日なのです。

鮭が生まれた川に帰ってくることや、伝書鳩の帰巣本能との類似性を感じます。

 まるで動物のようですが、長坂会長のそばに戻りたくなる・・・という潜在意識が作用するようにも思えます。

 

RA東京での会長の顔とOB会での先生の顔は同じに見えます。
いつでもどこでもそのままの長坂会長は、やはり誰からも信頼され尊敬されるのでしょう。
相手次第で変身する人物には信頼とは対極の評価がされるはずです。

長坂会長の舞姿

 もしかするとRA東京では見られないかと思われるのは、上記写真のような長坂会長の「舞」かもしれません。
これはOB会毎回の恒例の出し物となっており、
上野原から衣装やらビデオカメラやらテープ等をご持参の上、宴会場の外で着替えてから舞われます。
チルドレンの間からは「年々上手くなるね」とささやき声が聞こえています。
きっと練習しているのでしょうね。

 

 

こうして長い間大勢のメンバーを集め継続できたのは、長坂会長の人徳・人望に加え、
いつも献身的にイベントを企画し、皆に声をかけてくれる仲間の存在も忘れてはなりませ
ん。
自分も忙しいのに、他人のために尽くせる人は徳が高いのでしょう。
こういう人達の尽力があったから、半世紀も続くことができたのでしょう。
頭が下がります。

 

また、期生の方々のお話には、いつも感動してしまうことがあります。
創部当初はグラウンドの一部にアスファルト舗装の部分があり、まずそれを撤去することから始まったそうです。
ボールを蹴る以前のところから始まったのです。
何事もパイオニアには、苦労が多いようです。

50年前の都立高校の環境とはそんなものだったのですね。
入部して直ぐにアスファルトではなく土のグラウンドでボールを蹴ることができた私としては、何時も感謝しています。

それに今回初耳だったのが、三鷹の期の方々は、当協会副会長の高田静夫氏と同じ年で、
高田副会長の在籍されていた都立石神井高校と直接対決をしているそうです。
結果は聞きそびれましたが、何かの縁というものでしょうか? 
いつか石神井高校の皆さんとも「合同OB会」でもできると面白そうですね。
ペレ(ブラジル)とボービー・チャールトン(イングランド)が再会するようなものでしょうか?

 

当時は真冬でも外の足洗い場の冷たい水道で、練習後の身体を洗っていました。

私立校に練習試合に行った際、温水シャワーがあることにビックリしたものです。

夏の合宿は山梨県の日川高校のグラウンドでした。今考えても滅茶苦茶暑かったです。

毎年OB会の日が近づくと思い出すことです。そしてこれらの話をしに出かけます。

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。

もっと年をとったら、涙腺が緩んで涙を流しながら話し合うようになるのではないかと考えつつ帰路に着きました。
そして夜中の時に、少年は普通のおじいさんに戻ってしまいます。
浦島太郎やシンデレラの寓話の原点はこんなところにあったのかとも思いました。

  

このOB会のメンバーで私以外のRA東京の会員もご紹介しておきましょう。

お二人とも私の一つ上の先輩になります。

志賀和男氏
 ← 志賀和男氏

 まずは志賀和男さんです。
きめ細かい気配りができ、OB会でも色々厄介な世話役を買って出て、
皆を集めてくれます。現役時代はディフェンダーでした。

 
佐々木滋氏
 ← 佐々木滋氏

次に佐々木滋さんです。
現役時代はミッドフィルダー(当時はハーフ)でした。
佐々木さんは現在台湾にお住まいで、なかなかOB会にも参加できません。
今回も欠席なので、今年74日から長坂会長と台湾旅行をした時に撮った写真です。
いい男ですよね。

  

今回のOB会で数多くの方々が新たにRA東京に入会してくださることを期待しております。
また大勢でサッカーを楽しめれば、これ以上の喜びはありません。

また別の機会にご紹介できればと思います。

2013.12.20
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関東大学サッカー連盟・審判員エリートコース研修会 の報告



関東大学サッカー連盟・審判員育成エリートコース

元国際審判員高田静夫氏を指導講師に招いて開催

 

日時   20131210日    19時~2030

場所   JFAハウス  4階 第10会議室


          RA
東京 ホームページ委員会  河合泰男 記

 

 

 今回の講師は先日「サッカー殿堂入り」をされたばかりの高田静夫氏です。
少し緊張して会場に入ると、すでに入室されていた高田さんが笑顔で出迎えてくださいました。
いつも人を和ませ、リラックスさせてくださるので助かります。
おかげでだいぶ緊張がほぐれました。

 

 当日は31名の熱心な学生諸君が受講しました。
RA東京からは早嵜理事長と加藤常務理事が同席されました。

 

 

受講生たちは5班に分かれてのグループ討議から始まりました。
まずここで驚くべきサプライズが沢山ありました。

 

 一つ目は、高田さんはこの研修会のためだけに、専用のカリキュラムを用意されていたことです。
他との使い回しなどではなく、この日のために様々な準備をされていました。
若者への期待感の大きさがうかがわれます。
そして誰に対してでも手抜きせず真剣に向き合うお人柄が、立ち上がりから再確認されました。
かなりの時間と労力と工夫を要する準備であったでしょう。

 

 二つ目に、指示が非常に具体的で的確でした。
例えば「1分間で、リーダーと発表者を決める」というように、時間と作業内容を明確に伝えます。
指導者として、あるいは職場の上司として理想的な管理職像のように思えました。

「しっかり頑張れ」などと抽象的な精神論では、下の者はどうしてよいのか戸惑うだけですが、
これなら受講生も直ぐに行動に移ることができます。
チームの監督にも求められる資質だと思います。
そちらの道へ進めば、高田さんはきっと監督としても大成していたのではないでしょうか。
色々想像力がフル回転してしまいました。

 髙田氏

 

 三つ目は、研修の中に若者を飽きさせないゲーム感覚があることです。
各グループの課題を決めるのに、早押しクイズさながらの
Q&Aで正解者にテーマを書いた紙
丸めてあるので開くまで何が書いてあるかわかりません)をクジのように引かせるのです。
この辺で、当事者はリラックスした上に。ワクワク感が高まってきたのではないでしょうか。
受講者は、俄然やる気になったと思います。若者の気持ちを掴むテクニックに感心いたしました。

 

 結局、各グループへのテーマは「REFEREEUMPIRE」「GOAL LINETOUCH LINE」など、
いつも何気なく口にするけど実は正確に理解していない二つの言葉の組み合わせでした。
こうなると、受講生ばかりではなく我々取材する人間にとっても興味を掻き立てられます。
しばし取材のことは忘れて、一緒に考え込んでしまいました。人心掌握術の達人ですね。

 

 受講生たちには10分間のディスカッション時間が与えられましたが、これは大変な難題でした。
レギュラータイム内ではまとめ切れず、ここで高田さんは
5分間のアディショナルタイムを与えました。

 髙田氏2

 

 試合でもアディショナルタイムには様々なドラマが生まれるものです。
この日も、この
5分間でどのグループも一気に画期的な解答をまとめあげました。
ユニークな発想もあり、それぞれ自分自身で考え出した知恵を出し合いました。
最近は自分で考えることを放棄したマニュアル人間が増えていますが、
彼らはしっかりと自分で考え、自分の言葉で発表しました。素晴らしいことだと思います。

 

 このあと、発表内容についての補足を兼ねて、高田さんからサッカーの歴史的な背景の解説がありました。
高田さんの口から次々とサッカーに関わる蘊蓄
うんちくが飛び出します。
「温故知新」という四文字熟語を引用されていましたが、これは今回のキーワードの一つでした。

話し方にも気迫がこもっており、その場にいた全員が「高田ワールド」に引き込まれたのは言うまでもありません。
思わず「高田さんの頭の中には、どれだけのハードディスクが入っているのだろう
?」と考えてしまいました。
大変な記憶容量があることに圧倒されました。

 

(タッチラインは、なぜタッチラインと呼ばれるのかご存知でしょうか?

この答えは、この場にいた者だけの秘密にしたいと思いますが・・・。)

 髙田氏3

 

 

 さらに高田さんは「性格は変えられないけど、意識的な気持ちの切り替えが重要である」ことを強調されました。
競技場に入る時、着替える時、ピッチに出る時など、節目節目で気持ちを切り替えていくのだそうです。
明日から実戦で役立ちそうなメンタル面でのお話でした。これもキーワードですね。

 

 飾り気のない言葉の中に、高潔さ誠実さが垣間見えます。
サゼッションに富んだお話が繰り広げられましたが、
少しも嫌味がなく誰もが「心地よい風」を感じ取ったのではないでしょうか。

 

 最後に高田さんは「SUMMA  PETENDA  (頂上を目指そう)」という言葉を受講生に残しました。

何とも充実した90分間で、正しくアッと言う間に過ぎてしまいました。

 気がつくと技術論はほとんどなく(多分まったくなく)、歴史を通じて物事の本質をつかみなさい、
と伝えたかったのではないかと受け止められました。

受講した皆さんの今後の人生に大いに影響を与えたことと推察いたします。

 全体写真

 

 (取材後記) 世の中で「エリート」と呼ばれる人達は、概ね「高慢ちき」と相場は決まっています。
しかし、ここの「エリート」達は実に謙虚で、真摯に審判を目指して努力しています。
とても爽やかな真のエリートです。

 講義中、高田さんの若者たちを見る優しい眼差しがとても印象的でした。
ピッチ上の少し怖い表情とも、リラックスした時の表情とも異なる、
慈愛に満ちた表情を見ることができました。


2013.12.16更新
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活動報告

「スポーツ祭東京2013」に、R.A.TOKYO会員が審判員として参加しました!
渡邉晶子さんと宇田賢史さんからレポートが届きましたのでご紹介します。
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渡邉晶子さん
宇田賢史さん
2013.11.04
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嬉しいお知らせ

髙田静夫副会長が名誉ある日本サッカー殿堂入り   
                                     会長 長坂幸夫

 去る9月10日に第10回日本サッカー殿堂掲額式典がサッカーミュージアムで行われ

ました。本年度は小倉純二前会長、ハンス オフト元日本代表監督、髙田静夫元国際審判

員の3人が殿堂にその業績をたたえ掲額されました。審判関係者では5人目の殿堂入りと

なります。髙田さんの業績については次の様に紹介されました。
高田副会長・日本サッカー殿堂入り

 1986FIFAワールドカップメキシコ大会で日本人として初めて主審を務め、続く

1990FIFAワールドカップイタリアでも2大会連続で笛を吹いた。また、審判委員

長として、審判員のプロ化や強化のための制度改革を行い、審判員の水準の底上げや地位

の向上を図るとともに、審判員登録者数を拡大し、組織の安定化や情報伝達の迅速化を実

現した。その結果、審判員の裾野が拡大し,トップレフェリーのレベルも向上し、日本は

FIFAやAFCの各種大会に多くの審判員を送り出し、いずれもそのレベルが評価され

るようになった。

 高田さんの審判としての足跡は、富士山登山になぞらえるならば五合目までバスで行きそ

こから登るではなく、一合目から一歩一歩、長い長い裾野を歩み頂上を極めた富士登山と

言えるのです。正に審判員の鏡といえるでしょう。

2013.9.25

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RA東京のマニフェスト ←会長挨拶から移行しました。

 総会を終えて・・・その2  RA東京のマニフェストvol.2  
       
長坂会長
会長 長坂幸夫

前回ではRA東京のマニフェストについて述べたのですが、
このマニフェストの根幹をなすのは 定款 第1条にあります。

第1条、 この法人は特定非営利活動法人東京都サッカー審判協会と称する。

すなわち本会は通称NPO法人と呼ばれるものです。
ご存じのようにNPOはNon―Profit Organization
から作られた略称になります。

これによく似たものにNGOがあります。
これはNon –Governmental Organizationの略称になります。
両者に共通しているのは、いずれも非営利活動であることです。
ただ、NGOは発展途上国等で活動するように国外での活動であるのに対して、
NPOは国内で活動を行うことです。

さて、RA東京がNPO法人にした大きな理由は、
ただ単なる任意団体ではなく社会的に公認された団体になり
相応の社会的責任を負える団体を目指したことにあります。
別の言い方をするならば、
他者からは社会的信用のある団体として認められる組織となったのです。

会員の皆さまにはこの意義をご理解いただき
積極的な行動を起こして欲しいと思っています。

さて、平成24年度を振り返り、
第3条の目的がどのように展開されて成果はどうであったかを考えて見たいと思います。

例えば、第5条の③ サッカーに関わる一般向け講演会の講師派遣
および講習会の開催事業をあげてみます。

この項に対する事業報告を見ますと、
「関東大学エリートコースへ講師派遣およびNPOブイフィットライフ運営協力」となっています。
私には事業名と事業内容とにいささか乖離があるように思えます。
名は体を表すといいますが、事業名と事業内容とは整合させる必要があると思います。

講演会については総会の折に開催していますが、
毎回、すばらしい内容で聴く者に感動を与える講演会となっています。
しかし、残念なことに参加者は役員が大多数で
役員以外の参加者は少数であるのが通例となっています。
また、会員以外の参加者は極めて少数なのです。

この事業名と事業内容との乖離を改善する努力と工夫をしなければならないと思っています。

2013.6.25
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総会を終えて・・・その1  RA東京のマニフェスト

去る5月18日(土)、平成25年度RA東京の総会が本郷の機山館で開催され、
平成24年度の活動報告および決算、
そして本年度の活動計画と予算が承認され無事に終了することが出来ました。


表題に「マニフェスト」と掲げましたのは、
この「マニフェスト」の語は現在はひと頃よりあまり耳にしなくなりましたが、
RA東京のマニフェストとは何かを改めて知っていただきたいと思ったからです。

定款、第3条(目的);この法人は広く一般市民を対象として
サッカーの審判やルール及びその他のサッカーに関わる
啓発的書籍の等の発行及び普及,
相談に関する事業や講演会の開催、講師派遣事業、
また、講習会開催事業等を行い,正しいサッカーの普及・啓発を図り,
サッカー人口を広げ、スポーツを通して
豊かな人間性、健康で暮らせる社会の実現に寄与することを目的とする。

この第3条を受けて、

第5条(事業):この法人は,第3条の目的を達成するため、次の事業を行う。

        ① サッカールールに関わる啓発的書籍等の発行及び普及

        ② サッカールールに関わる相談事業

        ③ サッカーに関わる一般向け講演会の講師派遣および講習会の開催事業

        ④ 審判法に関わる教育研修事業

        ⑤ 国内外のサッカーに関わる組織との交流事業

        ⑥ 広報活動および会誌の発行事業

        ⑦ 上記の①~⑥の活動を支援するIT技術の利用および運用を促進する事業

本会のマニフェストはこの第3条、第5条に述べられていることに他なりません。
平成24年度の事業報告.の左欄に「定款の事業名」が記されているのは、
ここにあります。そして、その成果、評価が問われることになります。

本会が法人化して以来の6年を振り返り、平成24年度を顧みるとき、
一歩一歩ではありますが、掲げたマニフェストを実現しながら歩んで来たと思っています。
特に、⑤の国内外の交流事業については、
第6回関東RAサッカー交流東京大会を成功裏に開催することが出来ました。
このことは、神奈川、千葉、埼玉、群馬の各RAの協力なしにはあり得ないことで
心から感謝を申し上げたいと思っています。

平成25年度もこのマニフェストのもとに
会員の皆さまと共に進みたいと思っています。

2013.6.1

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講演会の報告


関東大学サッカー連盟・審判員育成エリートコース

元国際審判員岡田正義氏を指導講師に招いて開催

 

日時   20121018日    19時~2030

場所   JFAハウス

RA
東京 ホームページ委員会  河合泰男 記


当日は、30名近くの審判養成コースの学生が参加して行われ、
活発に発言する様子はとてもエネルギッシュであり、
学生諸君の姿に圧倒されました。

このような講演会は往々にして講師が上から目線で一方的、
かつ断定的に話して終わるケースが多いと思います。
しかし、岡田さんは若い学生と同じ目線で対話する姿勢が多々見られ、
客観的に見ていてもとても好感が持てました。
ご自身が
20歳頃に何を考えていたかのお話は、
学生諸君にとっても大いに参考になったことでしょう。
残念ながら終了後の受講者の感想を直接聞く機会が無かったのですが、
彼らにとっても岡田さんが身近に感じられていたことは傍目にも十分理解できました。

若い人が一流の人物と接することは、人生においてとても価値ある経験だと思います。
ここで言う「一流」とは単にその道の技術に優れていることだけを
指しているわけではありません。
優れた人間性・人格を持ち、その上で優れた技術を習得された人物です。
つまり人から愛され、尊敬される人です。
そのような人物に接することで、
(将来、仮に審判員の道に進まなくても)
今後の人生のどのようなシーンにも活用できる根源的なノウハウを吸収できるはずです。
講習風景


岡田さんのお話で印象的だったことを以下のように集約してみました。

  「ゲームプランを持て」

  「自信を持て」

  「問題があったら、主体的に立ち返ってみる」

この中で①は技術論、②と③は精神論かと思われます。
岡田さんは特に③について度々繰り返しておられました。
具体的には「問題を他人のせいにするな。自分のこととして捉えよ。
そうでなくては成長はない」と解釈できます。
ご自身が日々強く意識しておられることなのではないでしょうか。
この謙虚さこそが、岡田さんを一流の人格者にして一流の審判員にさせたのではないでしょうか? 
審判員としての心構えを超越し、人生の教訓として味わい深い言葉でした。
講演中の岡田氏

 

審判員ではない私の目から見ると、審判員もしくは審判員を目指そうとしている方々は、
単なるアスリートではなく「人生の正義」を追求する哲学者の集団に見えてくるのですが、
多分どなたもそのようには意識してはおられないのでしょうね
? とても興味深い一夜でした。

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(取材後記) 岡田さんの講習はピタリ90分でした。
私の見る限り岡田さんは一度も時計に目をやることはありませんでした。
何百試合も経験すると「体内時計」がキッチリ作動するのでしょうか
? 
これには驚きました。

2012.11.7

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会員レポート



   EURO
2012観戦記         佐藤 満

 

念願のEURO・サッカー選手権を肌で感じてきました。

一度EUROを見てみたいというポルトガル大会からの計画が、ようやく叶いました。

ポルトガル大会の時はギリシャ、アテネオリンピックと重なりギリシャを選びましたし、

オランダ・ベルギー大会は家族の病気で行けませんでした。

今回はフランスW杯からの友人(アンドレ・ボボスキー氏)がワルシャワに居るので、

是非行ってみたいと計画していました。

当初、ポーランド中心の観戦ツアーを申し込みましたが催行定員にならず中止になったが、

何とかEUROに行きたいとお願いしていたところ、ウクライナ・ポーランドの

強行スケジュールの案が提示されたので、強行日程を承知で参加して来ました。

4泊6日で3試合観戦、それも2泊はバスでの車中泊、

試合を観戦後すぐにバスか飛行機で次の開催地に移動というスケジュールでした。

ウクライナからポーランドへはアウトバーンのような高速道路は無く

悪路を高速で走るので、車中泊なのですが寝ていても落ち着きません。

ウクライナからポーランドへは歩いて国境を越えました。

江戸時代の日本の関所もこうだったのでしょうか。

荷物と身体検査・パスポート審査でポーランドへ入国しました。

また食事も、空港やドライブイン、スタジアムでの軽食ばかりで

ポーランド、ウクライナの名物にはありつけませんでした。

 行程は6月8日1205成田発、モスクワ経由で、6月9日0600ウクライナ・キエフ着、

ホテルで仮眠後、バスで移動。1100出発、1600リヴェウ着。
1 ウクライナ ハリコフ ドンバス・アリーナ前、フランス対イングランド

2 ウクライナ リヴイウ アリーナ・リヴェウ ドイツ対ポルトガル ポルトガル大統領に対するユーロ危機のヒニク。

3 ウクライナ ハリコフ ドンバス・アリーナ前 旅の仲間

2145キックオフのドイツ対ポルトガル(1-0)を観戦。

主審ラノア、副審キヤノ・アノニエのフランスのセットでした。

試合後2400バスでポーランドに向け出発、0300徒歩で国境越え

6月10日0600ポーランド・ワルシャワのホテル着。

シャワーを軽く済ませ、0700バスでポーランド北部の港町グダンスクへ向け出発、

 1500着、1800スペイン対イタリア(1-1)を観戦。

主審カッシャイ、副審エロス・リングのハンガリーのセットでした。

試合後2100バスでワルシャワに向け移動、0300ワルシャワ着。

4 ポーランド グダンスク バルテックアリーナ スペイン対イタリア ボランテアの大学生と


5 ポーランド グダンスク バルテックアリーナ スペイン対イタリア ボランテアの大学生と

 
ホテルで仮眠後6月11日1030ワルシャワからウクライナ・キエフ経由で
 ドネツクへ空路移動、1600着。1800フランス対イングランド(1-1)を観戦。

主審リッツオーリ、副審ファヴェラーニ・ステファーニのイタリアのセットでした。

2100バスでハリコフへ、6月12日0230ハリコフ空港着、

0800発キエフ行きの飛行機が3時間遅れて1100離陸。

キエフ1230着、キエフ1125発モスクワ行きの飛行機はすでに離陸済みで皆困惑。

トランジットのアクシデントで13日帰国予定がキエフに1泊後、6月14日に帰国。

キエフ泊は主催者負担で、キエフ(ウクライナ・ロシア)料理も始めて堪能でき、

ハードでしたがラッキーな観戦ツアーとなりました。

ウクライナは世界の穀倉地帯と言われるように、空からも、バスの移動中も

畑ばかりの同じ風景が何時間も続きます。ウクライナは原発事故を経験しているため、

昨年の福島原発事故以来、日本からの視察者が多くなったとか。

首都キエフからチェリノブイリまで80キロだとツアーガイドが説明していました。

ポーランドの首都ワルシャワは古い建物が残る美しい街で、

昔のソビエト時代の面影(CCCP)がいたるところに見られましたが、数時間滞在しただけで

北部グダンスクにバスで移動したため、友人とは残念ながら会えませんでした。

この国もウクライナに劣らず田園風景が延々と続き、長閑な風景でした。

 

今回の観戦で最初に驚いたのは、審判団が6人であることでした、

主審、副審2人、ゴール副審2人、それに第4審判員です。

ゴール副審は線審(副審)サイドから監視するため、線審のゴールラインの視野の

邪魔になるのではないか、また、右からのクロスをあげる時は、

ジャマであるしゴールを確認しにくいのではと感じました。


ゴールライン副審の位置-1

ゴールライン副審の位置-2

 ゴール副審の持っている棒のようなものは何か、後日JFAに聞いてみたいと思います。

今回観戦した対戦カードは、結果、ベスト4に入ったチームばかりでした。

普段の仕事がらゲームを見るより審判を見てしまい、

同じツアー仲間から何をメモしているのか不思議がられていました。

審判団は誰もが自信と威厳を持って対応していることを今回も改めて認識しました。

我々審判員も自信と威厳をもって、今後の試合に臨んでほしいものだと痛感しました。

※ロシア、ポーランドの東欧圏は美人の女性が多いのもうれしいことでした、

機会があればまた訪れたい国ですネ。皆さんも是非訪れてみてください。

(アエロフロート航空はサービスこそイマイチですが、空いていましたので4人席を1人で座れました)

サッカーのことより滞在記になってしまいました。

試合内容は皆さん、夜中また早起きして観戦されたことだと思いますので省略しました。

■事務局註:佐藤 満さんは、1級審判インストラクター、アセッサーとして活躍しています。

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