NPO東京都サッカー審判協会

 
 
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台湾通信 vol.5

<台湾とオリンピック>        佐々木 滋(台湾在住会員)

 

 日本はリオ.オリンピックの日本選手の活躍に連日沸き返っていることでしょう。
はたまた自国選手のみならず各国のトップアスリートの素晴らしいパーフォーマンスを期待してTVに釘づけの方も多いのでは。

さて私の住む台湾ではオリンピックは全然とは申しませんが盛り上がりに大いに欠けます。
一つには自国の選手が出場する競技が少ないこと。(日本でも日本人が出る競技種目に注目が集まりますが)
この国の主な出場種目は重量挙げ、卓球、アーチェリー、テコンドーなどです。
その重量挙げでは大会2日目に女子選手が金メダルをとり、
他の選手も銅メダルを取りで国中が大いに沸きましたが、その後はメダルがなくまた静かになってしまいました。
(大会8日目現在金が1つ、銅が2つ)
 日本のようにオリンピック期間中はその話題で盛り上がるということはこの国にはありません。
国が違うと文化が違い価値観が違うということになります。
スポーツはこの国ではあまり重要ではありません、学問が一番大事なのです。
極論するとここでは、この2週間はいつも通りに時間が過ぎていく2週間です。
以前に私が住んでいたマレーシアではかつての宗主国イギリスの影響でスポーツに対する関心が高く
オリンピック時にはTV中継も多くそれなりに大会ムードを味わえましたがここではそれはありません。

ところで、そのTV放送の件ですが、今は全世界のほとんどの国でNHKの国際放送で日本の番組がリアルタイムで楽しめます。
 私も朝昼晩のニュースや大相撲中継、たまですがJリーグやプロ野球中継などは大きな楽しみです。
 ところがオリンピックは見られません。
NHKのオリンピック放映権が日本国内に限られているので海外には流せないのです。
ニュースなどでオリンピックの場面になると動画が選手の写真やプレーの場面などの静止画像に突然変わり、
音声は聞こえますから、我々はその静止画像を見ながらワーワー言っている観客の声援をむなしく聞くことになります。
以前はその静止画像が富士山の写真だったり日本の景勝地の写真だったりしましたから
選手の写真になったのは大いに前進と感謝はいたしますが、とにかく欲求不満が溜ります。
この2週間は海外のスポーツ愛好家にはフラストレーションの溜る半月になります。
ちなみにこの期間のNHKニュースは1時間遅れとなり、
もともとのニュースを編集しなおしオリンピックの場面を削除しての放送になります。
我々はNHK受信料の支払いをしておりませんからこの程度は我慢なのでしょう。
台湾のオリンピック報道

写真は金メダルを取った選手をたたえる台湾の新聞です。

関心が薄いとは言えオリンピックの金メダル、さすがに全国紙の一面トップで報道です。

(全国紙の一面トップがこの内容と言うのは問題な気もしますが)

この選手は台湾の先住民族(原住民で日本では高砂族と呼びますが)で部族はアミ族。

台湾の著名なスポーツ選手はほとんどが原住民です。運動能力がとても優れています。

日本でもプロ野球の日本ハムに楊と言う選手がいますが、彼も原住民です。

台湾のスポーツを支えているのは彼ら台湾原住民です。

2016.8.15
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台湾通信 vol.4

<サッカーワールドカップ2次予選グループF>    佐々木 滋(台湾在住会員)

 

9月8日(火)は各地でワールドカップアジア2次予選が行われました。

グループEの日本もアフガニスタンと戦い60で勝利しましたが、TVでご覧になった方も多かったと思います。

私の住むここ台湾でも台湾チーム(国としてFIFAに認められていませんからチャイニーズ/タイペイの名称)が2次予選に進んだため、
グループFに入りホームでの試合が行われました。相手はベトナムです。ここまで台湾チームは2連敗。

 

このF組にはイラク(82位)、タイ(137位)、ベトナム(152位)、インドネシア(165位)、台湾(179位)が入っています。
(( )内は世界ランク)

ところがインドネシアは政府がインドネシアサッカー協会に干渉したという理由でFIFAから制裁を受けて
2次予選から除外され参加できなくなり、この組は4か国で戦うことになりました。

下馬評では世界ランク上位のイラクが順当に勝ち上がると思われていましたが、
8日の試合でアウェイでタイと22で引き分けてしまいわからなくなりました。

 

さて台湾での試合は実力的には劣る2チームの戦いでしたが、なかなか白熱した試合でした。
実は私は台湾に住んでもう12年になるのですが、サッカーの試合を見たのは一度しかありません。
それはもう10年ほど前になるのですが、多分ワールドカップ南アフリカ大会の予選だと思います。
相手はイラン。
今でも覚えています、台北市の陸上競技場を兼ねた芝のはげたグランド、薄暗い照明の下詰めかけた観客約200名。
地元のTV中継はなし。アジアの強豪イランからはTV局のスタッフが独自に機材を持ち込み中継していましたが。

 

サッカーは台湾ではマイナースポーツです。ここで盛んなのはバスケットボールと野球。

全体的にスポーツは一部の愛好家がするものとの風潮で、日本のようにスポーツが国民に根付いているという風土ではありません。

そんなわけですから、過去の経験から今回も同様と考え、7時の試合開始に合わせてのんびり夕方に出かけて、
当日券を買って、ビールでも飲みながらの観戦を考えていました。

ところが朝方「チケットは完売、当日券はなし」の情報が入りました。
慌ててインターネットで調べると確かにその通り、やむなく自宅でTV観戦となりました。残念至極。

 

定刻7時にキックオフ、審判は韓国。

時々映される観客席の映像ではかなり空席が見られ、特にゴール裏はガラガラと見ました。
22.000人収容のスタジアムが満席になっているとはどうしても見えません。
多分、チケットの発行を制限したんだと思います。

しかし10年前の200余名とは明らかに違う観客が入っています。
2万人近い数字になっているように見えました。

思うにこれはインターネットの普及で若い人を中心に国際試合があることが知らしめられたことで(確かに若者が多かった)、
それらの若者がファッション感覚で詰めかけたこと。

それに台湾チームのユニフォームスポンサーのアディダスが
入場者に無償のグッズを提供して集客に協力したことなどによると思います。

 台湾1

何はともあれ多くの人が競技場に詰めかけて
生のサッカーの試合を見てくれてサッカー好きになってくれればそれは喜ばしいことです。

(それともう一つベトナムは地理的に近いので多くのベトナム人が応援に駆け付けたこと。

 バックスタンドは赤いユニフォームを着たベトナム人でかの国のホームの試合のような雰囲気になっていました)

 

試合は21でベトナムの勝ち。 試合データは下記です。

 

            ベトナム    台湾

  ボール支配率     53%     47

  シュート       12本     18

 
データからもわかるように一進一退の攻防が繰り広げられた白熱した試合でした。

しかし実力はベトナムが上、2点ともサイドからバックを崩してのもの、台湾の1点は

フリーキックを頭でどんぴしゃに合わせたヘッディングシュートでした。

 台湾3

さて試合後のインタビューで感激することがありました。

勝者ベトナムの代表監督はなんと日本人だったんです。
そう言えばと思い、先日見た
日本経済新聞の記事を調べると、その方は三浦俊也さんと言う方でした。

私はその方の経歴は存じ上げませんが、日本でそれなりの実績がおありになるのでしょう。

インタビューでは堂々と英語で受け答えをされていました。
新聞によると現在海外で活躍する日本人サッカー関係者はこの三浦さんを含めて16人。
たいしたものですね日本のサッカー。

三浦さん、そうですね歳の頃は35歳くらい、
多分代表チームを兄貴分のような雰囲気で指導されているのではないかと思います。

試合はもう半分台湾人になりきっている私には残念な結果でしたが、
TV観戦後なんだか気持ちが熱くなっているのを感じました。

次戦はぜひ生の試合を見に行きたいと思っています。

2014.9.10

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台湾通信 vol.3

台湾通信 vol.3

台湾で大ヒットの映画「
KANO
」           
佐々木 滋

 

今、台湾で大ヒットしている映画があります。その題名は「KANO」。

KANO」とは「嘉義農林学校」の「嘉義」と「農林」の頭のローマ字をとり「KANO」。

嘉義農林学校は台湾の嘉義県にあった農業/林業専門の高校です。

この学校の野球チームのユニフォームの胸のところに大きく書かれていた文字が「KANO」です。
嘉義県は台湾南部にあり、阿里山登山の出発地として有名です。
KANO


 さて時は昭和6年(1931年)、台湾は日本の植民地でしたから(明治28年から昭和20年の50年間)
このチームは台湾県代表として甲子園に出場したのであります。
そして見事に準優勝して台湾に凱旋帰国しました。
この映画はその実話に基づいた台湾映画で、弱小だった「KANO」チームが名日本人監督の元、
いかに鍛えられ、予選を勝ち抜き、甲子園で活躍したかを描いたスポーツ物映画です。

主演は監督の「近藤兵太郎」役に長瀬正敏、野球選手は現実の台湾人高校生が出演しています。

この昭和6年の「KANO」チームは名投手「呉明捷」を擁し、チームは日本人、漢人、台湾原住民の3民族混成で、
それぞれの民族がそのよさを出したとても強いチームだったようです。

甲子園では次々と強豪を破り決勝進出、
決勝戦では中京商業に04で敗れましたがその健闘ぶりは多くの日本人に感動を与えました。

ちなみに呉投手はその後、日本のプロ野球に入ったそうです。
またチームはその後5回甲子園に出場しましたが成績は昭和6年の準優勝が最高だったようで、
やはり野球はピッチャーと言うことになるのでしょうか。

この映画では野球のほかに昭和初期の台湾の南部の町並みや景色が見事に再現されており、
当時を偲ぶことができます。
またこの地に灌漑用水を作って嘉義県を台湾有数の肥沃な農業地帯にした日本人
「八田与一」なども登場して話題盛りだくさんになっています。

(ちなみにこの八田与一と言う人は台湾では神のような存在でその名を知らない人がいないほどなのです。)

前回の私のマレーシアの話でイギリスの植民地統治は素晴らしいと書きましたが、
日本の台湾統治はイギリスのそれに勝るとも劣らないすばらしいものでした。

地域の発展の為に労を惜しまず、インフラの整備、教育の充実、そして文化移転までしています。
50年間の日本植民地時代にこの国の現在の発展の礎が出来たといっても過言ではないでしょう。
野球も日本人が台湾に残した大きな文化遺産です。

外国映画の中の日本人は、特にアジア映画では悪い人のイメージが多いですが、
この映画は話される言葉がほとんど当時の国語の「日本語」で見やすく、日本人が普通に描かれていますから
観賞後も気持ち良く映画館を出れました。

多分、この映画は日本でも公開されるでしょうから機会がありましたら是非見てください。

では又の機会に。

2014.4.15

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台湾通信 vo.2

台湾通信 vol.2

マレーシアスポーツ事情
       佐々木 滋

 

私は現在住む台湾に移る前はマレーシアに8年ほどおりました。
マレーシアのスポーツ事情をお話ししましょう。

 

昔の宗主国イギリスの影響を受けてイギリススポーツのサッカー、ホッケー、バドミントン、
テニス、スカッシュ、ゴルフというところが人気スポーツです。
 この国は国土が広く、常夏の気候と毎日のスコールでそこそこに緑があふれています。
町のいたる所に緑色の草で覆われたグランドがあり、そこでサッカーに興じる子供達や
仕事が終わってからホッケーを楽しむ人たちなどを良く見かけました。
週末には朝の涼しい時にテニスやゴルフをする人、また室内でバドミントンの練習に励む人も多くいます。

マレーシアが国際レベルに有るのはこのバドミントンで、人気もあり国際大会では大きな体育館が満員になります。
 その他のスポーツは残念ながら世界に通用するものはありませんが、
前回レポートした台湾よりもスポーツは身近なもので、国民はそれを楽しんでいるという感じがします。
(その分、勉強はしていないのでしょう)
バドミントン


 スポーツ環境の良さからか、マレーシアに滞在する日本人社会でもスポーツが盛んでした。

私がいたころ首都クアラルンプール近郊に点在する日系企業20社ほどが集まって
各社が野球チームを作り、ソフトボールのリーグ戦を毎週日曜日にやっていました。
私もあるチームの1番、サードでした。結構みんな熱くなってアウト、セーフでもめたりするんです。
日本人は野球好きなんだなと思いました。
日系企業が減った今でも、あのリーグ戦は健在で、昨年も18チームが熱戦を繰り広げたようです。
ソフトバール


 サッカー経験者も最近は多いですから、
日本人学校で子供にサッカー指導していたお父さんたちが集まってチームを作り、
地元のリーグに参加して試合をしたりしました。

リーグ戦には、白人チームや、韓国人チームも入っていました。
私がチームにいたころ慶応を出て浦和レッズに勧誘されたというプレーヤーがいて、
とにかくスピードが桁違いでその人がドリブルすると、
ロバの集団にサラブレッドが入っているような感覚だったのを覚えています。
私がマレーシアを離れてからは早稲田でレギュラーを張っていた人が入って来たとかで、日本チームとても強かったです。

東南アジア各国、各都市には日本人サッカーチームがあり、
ある時から各国持ち回りで「アジアカップ大会」なる大会ができました。
 私は代表チームに入っていませんでしたが、マレーシアチームはまずまずの実力と聞きました。
 サッカー競技者が益々増えており、海外進出企業の多い昨今、大会はますます発展、
昨年はマレーシアへアジア8か国から16チーム、総勢350人が参加して覇権を争ったとNETのニュースにありました。

マレーシアは競技会の運営も上手なようで、国際大会の予選がよく行われます。
マレーシア地図


 アジアサッカー連盟の本部もマレーシアにありますね。
ワールドカップ予選などで中東と東アジアが開催地の綱引きでもめた時など、
地理的に真ん中にあるマレーシアはヒョイと引き受け、問題なくこなします。
2002年にホッケーのワールドカップが首都クアラルンプールで開かれましたが、その準備、運営も見事なものでした。
 そのようなことができるのは、一つにはイギリスの植民地であったため英語が公用語(国語はマレー語です)で
国民の大多数がそれを話せるということが理由にあると思います。
 英語という世界共通言語が問題ない風土は大会の受け入れに大きな武器になりますから。

こんな所にもこの国、イギリスのお蔭があります。

 

 コモンウェルスゲームズ

そのイギリスを中心とするスポーツ大会があります。“コモンウェルス大会-英連邦スポーツ大会”です。

コモンウェルスゲームと聞いてピンと来る方、かなりのスポーツ通ですね。

イギリスとかつてのイギリスの植民地だった国が集まって
今でも4年に1度ユニオンジャックの下、スポーツ大会を開いているんです。
私がマレーシアにいた1998年に、首都クアラルンプールでその大会が開かれました。
その大会規模の大きさ、華やかさに度肝を抜かれました。
参加国はカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、インド、パキスタン、マレーシア、南アフリカなどのアフリカ諸国、
中米の小さな国々など全部でなんと53ヶ国にもなるそうです。

1930年が第1回で、ちなみに2010年がインドのデリーで、今年はスコットランドで開催です。

イギリスという国の素晴らしさを感じました。
イギリスは植民地化した国に文化を移転させるんですね。
植民地を搾取の対象としかとらえない他の列強となんという差でしょう。

ですから英領植民地だった国は今でもイギリスに恩義を感じ、
感謝して4年に1度の英連邦競技会に喜んで参加しているのだと思います。

スポーツは一つの文化です。
イギリスの植民地だったインド、パキスタンではホッケーが根付き国技ですし、
マレーシアではバドミントンが国民スポーツです。

仮に日本がかつての植民地、韓国、中国の満州地区、台湾に呼び掛けて
日の丸の下、スポーツ大会を開いたら、親日本国の台湾は参加するでしょうが他の国、地域はどうでしょうか?

さて、そのコモンウェルス大会ですが、基本的には10種類の競技で、英国スポーツが中心です。
ボーリングの起源のローンボールや7人制ラグビ―、スカッシュなどもあります。

サッカーがその競技種目にないのが何とも不思議なんですが、その理由はわかりません。

多分、イギリスが圧倒的に強いので他の国を気遣ってではと思います。

 

SEA-Games

  東南アジアの国々を中心とするスポーツ大会があることはご存知ですか。

SEA-Gamesと言います。South East Asian Gamesです。

 11ヶ国が参加する東南アジア最大のスポーツ大会です。
1959年に始まった、奇数年に各国持ち回りで行われる大会だそうで、歴史もあります、
年々盛り上がってきているようです。昨年の12月には発展著しいミャンマーで開かれました。

オリンピックはレベルが高すぎる、アジア大会でもまだ高いという国々が、身の丈に合ったレベルで競うこの大会は、
地域の関心が高く、前回のインドネシア大会のサッカーの決勝戦のインドネシア対マレーシアの試合は台湾でも放映されましたが、
その熱気は想像以上で見ていても圧倒されました。
 いろいろな国がスポーツを中心にしてまとまっているのを見るのは楽しいものです。

ではまた、次の機会に。
2014.3.7

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台湾通信 vol.1

台湾通信 vol.1

台湾からのリポート     
佐々木 滋
佐々木滋

プロローグ

佐々木滋と申します。昨年、新しくRa-Tokyoのメンバーにさせていただきました。

現在、台湾に住んでおります。

 私は長坂会長が三鷹高校で教鞭をとられていた時にサッカーを教えていただきました。
 サッカー審判の経験は日本で少年サッカースクールのコーチをしていた頃に4級を取り、
子供の試合や社会人の試合で笛を吹いた程度です。

大学ではフィールドホッケー部に籍を置き、審判歴ではホッケーのそれの方が長く、
卒業後の審判生活では関東学生リーグや大学選手権、ミニ国体等で随分笛を吹きました。

ホッケー審判に少し触れましょう。
ホッケーでは一番下のC級、経験を積んで試験に受かるとB級というクラスになります。
 このB級を持つと国体を含む全国大会で吹くことができます。(私もB級でした)
 B級の中で優秀なレフリーがその上のA級になり、A級の中から日本ホッケー協会が
FIH(サッカーのFIFAにあたります)に推薦し承認された人が国際審判員に名を連ねます。

各国国際審判員の中でも特に優秀なレフリーが「グレードⅠ」というカテゴリーに入れられ、
オリンピックやワールドカップはこの「グレードⅠ」にいないとお声が掛かりません。
ホッケーというマイナースポーツでも4年に一度のこの2つの祭典で笛を吹くのは大変難しく、
世界中を飛び回って笛を吹き、特にヨーロッパに顔を売らないとダメと言うのはサッカーと同じだと思います。
私の大学の先輩でオリンピックで2度笛を吹いた方がいらっしゃいましたが、
全盛期は1年の半分以上を海外で過ごしたとおっしゃっていました。


台湾の教育とスポーツ事情

さて、審判の話はこれくらいにして、、、
長坂会長からは海外にいる者の目で見た現地情報とか外から見た日本などを書いてくれないかと言われており、
そんな視点からレポートをお送りしたいと思っています。

前述のように私は現在、台湾に住んでおり、この地で日本語教師をしております。

 もう台湾は11年余になり、その前はマレーシアに8年ほど居りましたので20年余りの海外生活になります。
(マレーシアではビジネスの世界に身を置いておりました)

今日はまず台湾の教育事情、台湾スポーツ事情をお話ししてみましょう。

ここ台湾は日本以上の学歴社会で一番大切なものは勉強であり、
極論するとスポーツは勉学を妨げる何ものでもないという考えです。
 昨年から法律で高校も義務教育となり、日本の大学進学率が50%超えたとか言われていますが、
ここではそれが70%は優に超えているのではないでしょうか。
(ですから大学生の質は推して知るべしです、、、)

私は現在台湾の高校の教壇にも立っております。
台湾の高校にも運動部はあることはあるのですが、それは「体育班」と呼ばれる運動中心の学生の集団です。
彼らは午前中のみ形ばかりの学業で午後は練習、一般学生とはまるで別々です。
中学の時にスポーツに優れた子は高校の「体育班」を目指し、
学業で行こうと決めた運動好きの子供はスポーツを棄てて勉学に打ち込みます。
「文武両道」とは漢語だと思っていましたが、この国の現実をみると日本語だと思わざるを得ません。


台湾のスポーツ界

そんな環境ですがあえてスポーツに目を向けると、、、
この国で盛んなスポーツはバスケットボール、野球、サイクリングとなります。

街のあちこちの場所にはバスケットボールのミニコートとゴールがよく見られます。

週末には3対3で攻撃と守備を分けてゴールを狙うゲームに汗を流す若者を多く見かけます。
セミプロリーグもあり、年間の覇権を懸けたリーグ戦が行われテレビの生中継でその試合を楽しむこともできます。
このバスケットボールの台湾の実力はなかなかで日本のナショナルチームより少し強いぐらいではないでしょうか。

バスケットボール

昨年の野球のWBC予選で日本を苦しめた台湾野球チームの実力もあなどれません。

現在、台湾にはプロチームが4つあり春先から日本と同じようにリーグ戦が始まります。

選手の中には大リーグに引っ張られるものもいるくらいです。

野球界を支える高砂族

台湾にはもともとこの島に住んでいた「台湾原住民」がいます。
その昔、オーストラリアの北あたりから流れ着き台湾に住みついた人種です。
現在の台湾の主流の華人(中国人)はせいぜい400年前にこの島国にやってきました。
台湾原住民の人口比は15%くらいです。
そう、日本では「高砂族(たかさごぞく)」と呼ばれていましたね。
(実は高砂族と言うのは山に住む台湾原住民のことで、
こちらではその他の区分で平地に住むもの、海辺に住むものなどの区別があります。)

彼らは一般的に肌の色が黒く、あごのエラが張って、運動神経が良いのです。
そしてなぜか野球が好きでプロ野球の選手、高校の野球部員の多くはこの台湾原住民です。
今は台湾華人社会に同化して名前が漢民族化していますから名前だけでは判断できませんが、顔を見ればわかります。
一昔前に西武ライオンズのエースだった郭泰源というピッチャーを覚えていらっしゃる方は
「そーいえば、色黒であごのエラが張ってたな~」と思い出されるのでは、、、。

台湾のプロ野球チームの実力は、日本と代表レベルで10回戦えば2回は必ず勝つくらいで、そこそこ強いとおもいます。

野球に並ぶサイクリング

もう一つの盛んなスポーツはサイクリングでしょう。

台湾は自転車製造では世界でも有数で「GIANT」とか「MERIDA」というブランドは世界で名をはせています。

そんな背景もありツールドフランス出場選手を思わせるユニフォームに身を包み道路を隊列を作って走る「銀輪部隊」を良く見かけます。
銀輪部隊

台湾は小さく、全島をぐるっと回っても1000Kmくらいですから、
台湾一周自転車旅行に挑戦する人は海外からの人も含めてかなりいるようです。



エピローグ

その他のスポーツはぼちぼちでして、
サッカー場やサッカーゴールはありますが、試合をしているのは見たことがありません。
(私は台湾の北部に住んでいます。台湾の南部は北よりもスポーツが盛んと聞いています。)

日本は中学・高校と勉学に励み、かつスポーツに打ち込む若者が多く、
また社会人になっても体を動かし汗をかく喜びを知る人が多い、素晴らしいスポーツ文化を持つ国だと思います。

私は現在週末にジョギングをするくらいですが、
スポーツのことを思うにつけ日本人に生まれて良かったと思わざるを得ません。

台湾の若者はかわいそうです。勉強だけが人生なのですから。

世の中には楽しいこともっともっとありなんですが。

では、今日はこの辺で。

            

2014/2/1
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